帯状疱疹が出たら すぐに皮膚科受診を

ベーチェット病の夫が帯状疱疹を発症した時の日々を綴ります

あなたが選んだ道だわ

13:13
「なんで散歩に行こうと思ったの?」「なんとなく」私はトサンに強い薬を飲んでいるんだから散歩に行かないように言った。この薬が終わったら当分お薬が飲めないので散歩へ行かないように言った。私は言いながら涙を流していた。トサンは二階で寝てると言って二階へ行った。


しばらくして私は二階へあがって、江口先生がステロイド剤を止めるか聞いた時になんで先生の指示を聞かなかったの?と言った。会社の看護婦さんに「この薬は一生飲むんですよ」と言われたからと昔言っていた。私は会社の看護婦さんがそんなことを言うはずがないと思った。「コルヒチンじゃないの?」とトサンに言ったがトサンはプレドニンだと思い込んでいた。トサンは今でもそうだけど私の言うことを信用しない。他の人が言うことを信用する。トサンは会社の看護婦さんにそんなことを言われたことも江口先生の指示を聞かなかったことももう忘れていた。「じゃあ3月2日に江口先生に言ってよ!」とトサン。「もう今頃になって。遅いわ」と私は言った。トサンは「もう放っておいてくれ!どうなってもいいよ!飯も食わない!」と。私は台所へ降りた。


江口先生にどんなふうに話そうか考えていた。お昼になったのでお好み焼きを作って二階へ。トサンはアイマスクをして体を硬くしてベッドに横になっていた。「お昼できたわよ。3月2日に江口先生に話してみるから」と私は言った。トサンは「何大騒ぎしてるの?俺関係ないよ」と。「私も関係ないわ。あなたが選んだ道だわ。薬を飲むって」と私も言った。それでいいんだよ、みたいなことトサンが言った。「ステロイド剤の副作用で帯状疱疹が出てるかもしれないってこと」と私は言った。


お昼を黙って食べた。トサンが食べ終わってから私は落ち着いてトサンに話した。「今強いお薬を飲んでいるから、それを飲み終わると帯状疱疹がひどくなってもお薬を当分飲めないから、とりあえず来週の水曜日まで入院したつもりで家で安静にしていてくれない?テレビは見ていいから」と言ったらトサンがふてくされたように「テレビくらい見るさ」と言う。「ふてくされないで」と私は言った。トサンは素直に「はい、わかりました」と言った。


それからトサンが洗い物をしてくれた。私は黙ってしてもらった。「いいわよ。私がやるから」と言って私の負担が大きくなると私の不満が爆発するだろう。だから黙ってやってもらった。「ごちそうさまでした」とトサンは言って二階へ上がった。


来週の水曜日皮膚科受診。それまで安静にしていてもらいたい。たぶん今考えられないくらいの強い薬を飲んでいるだろうから。



補足:ステロイド剤はたいへん重要なお薬です。40年位前に発見されたようですが、夫は30年前ステロイド剤のお陰で一命をとりとめました。ステロイド剤の投与がなかったら、夫は死んでいたと思います。ベーチェット病とはっきりと診断されたのは もっとずっと何年も後のことで それまではコルヒチンも飲んでおりませんでしたので。